|
CAT760Bについて †2010年7月13日 お客様各位 貴社ますますご清祥のこととお喜び申し上げます。平素は格別のご高配を賜り、厚くお礼申し上げます。 さてご愛顧いただいています CAT760 におきまして、搭載部品の生産終了に伴い一部の回路変更を行うことになりました。お客様には大変ご不自由をおかけいたしますが、CAT760シリーズとして基板の供給をつづけるため、どうかご協力をお願い申し上げます。 改定に伴い全ての部品をインダストリアル品とし、搭載部品の温度仕様を -20度〜+70度といたしました。従来の CAT760 より広い温度範囲でマージンをもってご使用いただけます。 なお価格の変更はございません。 メーカー製造終了部品 †
新旧部品対応表
写真 †互換性維持について †CAT760から CAT760B への変更につきましては 100%の互換性維持に努めましたが一部のみ非互換の部分がございます。 ハードウェア変更点 †LANコネクタ周辺 回路変更 †従来のCAT760で使用していた AX88796 から、CAT760B では AX88796B に変更になっています。 従来のベースボード EB760 で使用していたLANコネクタ NU1S516-434(BOTHHAND) を使った回路に、CAT760B を搭載するときは下記の一箇所のジャンパー改造が必要になります。お客様作成の基板で EB760と同じくNU1S516-434(BOTHHAND) を使っているお客様はご注意ください。
組み合わせ注意
LANコネクタ周辺のジャンパー改造についてはこちらのページを参照ください。 ベースボードは EB760 から EB760A への変更になります。 その他のハードウェア変更点 †従来の CAT760 では DIPSW1-4: を ON にすることによって、 SH7760 CPU の LCDC コントローラへ 25MHz のクロックを提供することができました。液晶パネルの駆動周波数として外部クロックの指定を行うことにより25MHz または 12.5MHz が選択可能でした。 CAT760A,CAT760B では ピン数制限によってこの機能を廃止いたしました。そのため液晶パネルへの 25MHz, 12.5MHz の提供はできなくなりました。 CPUクロックを基準とした 33MHz, 16.6Mhz のみとなります。 ハードウェア変更箇所まとめ †CAT760B 変更点
EB760A 変更点
ソフトウェア変更点 †CAT760Bでの回路変更箇所はOS部で吸収していますのでアプリケーションには変更していただく箇所はありません。お客様作成のアプリケーションは新旧基板でそのまま動作いたします。 ただし、OS部(ブートローダ、デバイスドライバ、カーネル、ルートファイルシステム)をお客様ご自身で再構築されている場合は対応作業が必要になります。 FLASHROMの変更 †FLASH ROM の変更に伴い、セクターサイズが CAT760の 64Kbyte から、128Kbyteに変更になりました。 CAT760シリーズは FLASH ROM 内を3つのパーテーション領域に分けていますが、各パーテーションはセクタ境界におく必要があり、メモリーマップを次のように小変更いたします。
※ CAT760B 出荷時に行っていますのでお客様で行う必要はありません。 ブートローダ catboot 上の隠しコマンド setbootsize でブートローダ領域のサイズ指定を行います。 >>admin password:******* #>setbootsize 2 change kernel size to 0x20000 change boot size to 0x20000 必ず、ここでリセットボタンを押して再起動してください
#>dir rom (0x00000000,0x00FFFFFF) 16777216 all (0x00000000,0x0001FFFF) 131072 boot (0x00020000,0x0013FFFF) 1179648 kernel (0x00020000,0x0013FFFF) 1179648 zimage (0x00140000,0x00FFFFFF) 15466496 rootfs
カーネルのFLASH ROM ドライバを更新する必要があります。 弊社では対応済みカーネル をご用意いたしました。今後この対応済みカーネルを書き込んだ上で出荷いたしますが、お客様にてカーネルを変更/再構築されている場合は下記のパッチを適用してカーネルを再構築してください。 linux-2.6.15-cat_20100727.tar.bz2 (2010年7月29日版)では CAT760B への対応が完了しています。 linux-2.6.15 (2008年5月2日版)に対するパッチ M29W128G.diff 開発PCでの作業 $ tar xzfv linux-2.6.15-cat_20080502.tgz カーネルの展開 $ cd linux-2.6.15-cat ディレクトリ移動 $ patch -p1 < ../M29W128G.diff パッチ適用 $ make cat760_defconfig デフォルトのコンフィグレーション $ make menuconfig サイズ優先最適化を指定 General setup ---> [*] Optimize for size (Look out for broken compilers!) カーネル保存領域の大きさが従来の 0x130000 バイトから 0x120000バイトに小さくなりました。このため出来上がった zImage のサイズが 0x120000 (1,179,648) バイト以下になるよう注意してください。 カーネルのコンフィグレーション時に Optimize for size を指定することでサイズを多少小さくすることができます。 rootfs.binについて †ルートファイルシステム(rootfs.bin) は従来と保存領域の大きさは同じです。ただしセクターサイズが 64Kbyte → 128Kバイトに変更になっているため、お客様の従来のCAT760 からイメージコピーした rootfs.bin を CAT760B に書き込むと、起動中 rootfs のマウント時にワーニングメッセージが大量に出ます。 上記ページに記載した方法で、従来の CAT760 のファイルを吸出して 新しい rootfs_128k.bin イメージファイルを作り直してください。 これで再構築した rootfs_128k.bin を CAT760B に書き込むことによってワーニングメッセージが出なくなります。 CAT760からCAT760Bへの乗り換えについてまとめ †ハードウェア面 †
ソフトウェア面 †
チェックフロー †変更点などの確認チェックシートを用意いたしました。 評価基板貸し出し †
その他 ご不明点はお問い合わせください。 関連ページ †
|