時計・SRAM用のバッテリーバックアップ †
CAT709にはバッテリーバックアップ可能な時計(RTC)とSRAMが実装されています。バッテリーはマザーボード上に置きます。EB709では0.22Fのスーパーキャパシタを使っています。
このスーパーキャパシタの放電試験結果は以下の通り。
試験方法はEK709の電源を落とし、RTCのVdd2端子電圧を測定する方法*1で行った。
日時 | 経過時間(日) | 計測電圧(V) | 理論電圧(V) | |
1/12 22:50 | 0.00 | 3.323 | 3.323 | |
1/13 2:40 | 0.16 | 3.161 | 3.253 | |
1/13 17:55 | 0.80 | 2.91 | 2.989 | |
1/14 16:35 | 1.74 | 2.62 | 2.636 | |
1/15 13:00 | 2.59 | 2.374 | 2.354 | |
1/16 14:30 | 3.65 | 2.089 | 2.043 | |
1/16 21:15 | 3.93 | 2.018 | 1.968 | |
1/17 13:30 | 4.61 | 1.849 | 1.799 | |
1/18 20:32 | 5.90 | 1.541 | 1.514 | |
1/19 13:35 | 6.61 | 1.385 | 1.378 | |
1/19 20:24 | 6.90 | 1.335 | 1.326 | |
1/20 4:10 | 7.22 | 1.283 | 1.270 | |
1/21 16:00 | 8.72 | 1.084 | 1.041 | |
1/21 22:00 | 8.97 | 1.06 | 1.007 | |
1/22 0:30 | 9.07 | 1.048 | 0.993 | |
1/22 15:42 | 9.70 | 0.986 | 0.913 | |
1/23 4:30 | 10.24 | 0.941 | 0.851 | |
1/23 6:28 | 10.32 | | 0.841 | ☆ |
1/23 9:13 | 10.43 | 0.932 | 0.829 | |
1/23 18:35 | 10.82 | 0.925 | 0.787 | |
1/24 18:30 | 11.82 | 0.904 | 0.689 | |
1/26 15:36 | 13.70 | 0.859 | 0.536 | |
後日電源の再投入を行ったところ、 2004/1/23 06:28:42 で時計が停止していた(☆印)。
理論電圧(計算電圧)とは、RTCとSRAMのみなし抵抗をR=2.95Mオームとして計算した値である。V = Vo*e^(-t/rc)
結果 †
- 実験開始から約10.3日で時計が停止した。
- 事前のRTC-IC単体での試験から、RTC-ICは実力値で1Vを切った付近で発振が停止する。
- 時計の発振停止に従って消費電流も抑えられるので、10日目以降の電圧の低下は緩やかになった→SRAMは相当長く保持可能。
結論 †
- EK709での時計の保持時間は約10日である。
- 10日以上の時計保持が必要な場合はスーパーキャパシタを大きくする。目安は以下の通り(RTCとSRAMのみなし抵抗をR=2.95Mとして計算)
コンデンサ | 時計動作の目安 |
0.1F | 4.08日 |
0.22F | 8.97日 |
0.47F | 19.16日 |
1F | 40.76日 |
2F | 81.53日 |
- 電池を利用すれば年単位で保持が可能だろう。(リチウム ボタン電池など)
その他 †
EB709の0.22Fを0.47Fに交換するのは簡単だった。
関連リンク †
コメント †
- スーパーキャパシタには寿命(5,000時間くらいだったか)があるように記憶していますが、この時間というのは回路に組み込まなくて、単体で保存していても使えなくなるということかな。ご存知の方教えてください。 -- mediware